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【比較】ニッセイ、たわら、スリムシリーズの信託報酬(3社ほぼ横並び)

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近年いろんな運用会社から低コストなインデックスファンドが登場していますが、低コストのインデックスファンドシリーズといえば、

・ニッセイ<購入・換金手数料なし>(以下ニッセイ)
・たわらノーロード(以下たわら)
・eMAXIS Slim(以下スリム)

の3つが有名です。

にしぐち

最近ではSBI・V、楽天シリーズなども目立ちますが、幅広い証券会社で購入できるのは、上の3つです。

この中では特にスリムシリーズが

・米国株式(S&P500)
・全世界株式(オール・カントリー)
(通称オルカン)

の2つのファンドの成長を足がかりにして、多くの投資家に支持されるブランドになりました。

ニッセイ、たわらシリーズは、先進国株式ファンドでは健闘してますが、現状スリムシリーズに大きく遅れをとっている状態です。

そんな中、来年から始まる新NISAに向けてこのままではまずいということで、4月からたわらシリーズが信託報酬を引き下げてスリムシリーズに挑戦状を叩きつけました。

しかしすぐにスリムシリーズも信託報酬を引き下げ、2社の信託報酬は横並びになります。

スリムシリーズは業界最低水準のコストを目指すことを掲げてるので、対抗値下げを基本的には行なってくれます。

一方ニッセイシリーズはここまで、2社のコスト競争を静観する状態でした。

このまま他社のコスト競争と距離を置くのかと思われましたが、今回ニッセイシリーズも信託報酬を引き下げるというニュースを発表しました。

<購入・換金手数料なし>シリーズ4ファンドの信託報酬率引下げ

具体的には6月14日から、以下の指数に連動したインデックスファンドの信託報酬を引き下げるという内容です。

・先進国
・TOPIX
・日経平均
・新興国

そこで今回は3社の主要なインデックスファンドの信託報酬を比較する記事を書いていきたいと思います。

最初にネタバラシしてしまいますが、3社ともにコストの面でほぼ横並びになっています。

ただコストの引き下げは、投資家のリターンを直接押し上げる効果があるので大変ありがたいことです。
3社のコスト削減に感謝します。

この記事の著者

にしぐち @13bluecolor

経済的自立を目指して2017年からインデックス投資を開始
現在2,000万円の資産を運用中
このブログでは主にインデックス投資と生活改善についての情報を発信しています

目次

ニッセイシリーズも6月から信託報酬を値下げ

繰り返しになりますが、ニッセイシリーズは6月14日から4つのインデックスファンドで、以下のように信託報酬を引き下げるとの発表がありました。

変更前変更後
ニッセイ外国株式(先進国)0.10230%0.09889%
ニッセイTOPIX0.154%0.143%
ニッセイ日経平均0.154%0.143%
ニッセイ新興国0.2079%0.1859%

これにより日本、先進国、新興国にそれぞれ投資するファンドの信託報酬が下がりました。

なおニッセイシリーズは現状、米国株式、全世界株式に連動したインデックスファンドはありません。

世界株式ファンド(GDP型バスケット)という全世界を対象にしたファンドが存在しますが、これは指数に連動してないアクティブファンドです。

そのためニッセイシリーズを積み立てているインデックス投資家は、最近では少数派かもしれません。

最近インデックス投資を始めて、スリムシリーズ(米国株式やオルカン)を積み立てている人にとっては、あまり関係ない話かもしれません。

ニッセイシリーズは既存のインデックス投資家を見捨てない

ただニッセイシリーズの引き下げは、古参のインデックス投資家にとって喜ばしいことです。

ニッセイシリーズは、従来からあるインデックスファンドを地道に引き下げて既存の投資家を見捨てないという素晴らしい姿勢があります。
そのためニッセイシリーズは根強いファンが多いです。

一方スリムシリーズは、従来あったeMAXISシリーズを切り捨てる形で誕生させた経緯があり、既存の投資家を見捨てた前科があります。

3社の信託報酬を比較する(やはりスリムを選ぶのが無難)

ニッセイシリーズの信託報酬引き下げで、3社のインデックスファンドの信託報酬は以下のようになります。

信託報酬
ニッセイたわらスリム
日経平均0.143%0.143%0.143%
TOPIX0.143%0.187%0.143%
米国株式(S&P500)0.09372%0.9372%
先進国0.09889%0.09889%0.09889%
新興国0.1859%0.1859%0.1859%
全世界株式0.1133%0.1133%
バランス(8資産均等型)0.1749%0.143%0.143%
太文字が最安値

ニッセイシリーズが今回信託報酬を引き下げた4つのファンドは、全てスリムシリーズと横並びになってます。(たわらシリーズはTOPIXのみ割高です)

そして主要なファンド全てを最安値にしているスリムシリーズは流石というところでしょうか。

スリムシリーズはファンドの純資産総額に応じて信託報酬が下がるので、実質的な信託報酬は最安値という利点もあります。

また信託報酬では横並びですが、インデックスファンドは規模の大きさも大事なポイントです。

以下の図は純資産総額を比較したものです。

純資産総額
ニッセイたわらスリム
日経平均481.99億円883.39億円271.91億円
TOPIX589.06億円66.11億円723.18億円
米国株式1.88億円21,127.44億円
先進国4940.46億円3119.94億円4,590.80億円
新興国33.89億円167.33億円1,094.44億円
全世界株式60.20億円11,027.73億円
バランス(8資産均等型)5.57億円453.09億円1,958.07億円
5月31日時点

ニッセイ、たわら共に健闘しているクラスはあるものの、スリムシリーズは満遍なく支持を集めています。

そのため、今からインデックス投資を始める人などは、無難にスリムシリーズから投資するファンドを選ぶのが良いでしょう。

インデックス投資は奇をてらう必要はありません。

一応目安としては、純資産総額が100億円を超えていれば安定した運用ができると言われてます。
その条件で選べば間違いはないはずです。

まとめ:スリムシリーズ以外も頑張ってほしい

今回は、
・ニッセイ
・たわら
・スリム

シリーズの主要インデックスファンドの信託報酬を比べてみました。

ニッセイシリーズは、私もTOPIXに連動したファンドを保有しているので、今回の引き下げはありがたい措置です。

ただインデックスファンドで1、2番人気の
・eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
・eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)

に対抗したファンドがないため、最近インデックス投資を始めた人にはあまり関係ないニュースかもしれません。

にしぐち

米国株式、オルカンを積み立てている人は、引き続きそのまま積立を継続しましょう。

スリムシリーズの1強状態はなかなか揺るがないと思いますが、ニッセイ、たわらシリーズにも頑張ってもらいたいですね。

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