自分自身で将来の年金を作るために用意されているiDeCo(個人型確定拠出年金)という制度。
国も将来、年金の実質的な減額が避けられないのがわかっているため、節税メリット(所得控除)や加入対象者の拡大などで制度の普及に努めてます。
私自身も加入しており、メリットの大きいオススメの制度ではあります。
しかし2024年からスタートした新NISAの登場で状況が変わりました。
ただそれ以上に、新NISAがとても素晴らしい制度になっています。
そこで今回は
「今からインデックス投資を始める場合、iDeCoに加入すべきかどうか」
について書いていきます。
この記事の著者
にしぐち @13bluecolor
経済的自立を目指して2017年からインデックス投資を開始
現在2,400万円の資産を運用中
このブログでは主にインデックス投資と生活改善についての情報を発信しています
iDeCoのメリット、デメリットおさらい
iDeCoのメリット、デメリットは以下の通りです。
iDeCoのメリット
iDeCoに加入することで得られるメリットは、主に税金面での優遇です。
特に掛金が所得控除されることによる節税メリットが大きいです。
iDeCoのデメリット
iDeCoは年金として運用する制度なので、資金を自由に引き出せません。
この点をデメリットに感じる人が多いです。
私自身はどんな状況でもほったらかし投資できるので、むしろ利点だと思ってます。
また所得がないと控除の恩恵がないがため、30〜40代でFIREを目指す人との相性も良くありません。
このようにデメリットもありますが、基本的にはメリットの方が大きい制度です。
そのため、これまではインデックス投資を行うなら、優先的に利用すべき制度でした。
新NISAは神制度
「iDeCoとつみたてNISA(旧NISA)の優遇制度を最大限利用する」
この考え方がこれまでのインデックス投資のセオリーでした。
しかし2024年からスタートした新NISAの内容が、これまでの方針を変えさせるほど良い制度でした。
新NISAの内容は以下のとおりです。
つみたて投資枠※1 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有期間 | 無期限化 | |
非課税保有限度額 | 1,800万円(成長枠の限度額は1,200万円) | |
口座開設期間 | 恒久化 | |
投資対象 | つみたてNISA対象商品と同様※2 | 上場株式※3、投資信託※4、ETFなど |
対象者 | 18歳以上 |
非課税保有限度額の大きさ、そして非課税保有期間の無期限化というのが非常に強力ですね。
新NISAの詳しい内容は以下の記事でも触れています。
ほとんどの人は新NISAの枠を埋めるので精一杯
新NISAの非課税限度額1,800万円というのは、とても大きい枠です。
例えば月5万円積立の場合、
5万円×12ヶ月×30年=1,800万円
新NISAの枠を埋めるだけでも30年という長期投資をしなければいけません。
そのためほとんどの人にとって、生涯の積立投資が新NISAの枠内で完結してしまう状態です。
相当な余裕資金がないと、iDeCoまで手が回らないでしょう。
iDeCoに入るべき人は?
優先度が下がってしまったiDeCoですが、今からでも加入すべき人は以下のような人達です。
新NISAの枠で足りない人
上記のように、新NISAは非課税枠が1,800万円もある大きな制度です。
そんな人はiDeCoも併用するべきです。
せっかく国が優遇制度を用意してくれているわけですし、フル活用しましょう。
収入が多い人なら節税メリットもでかいです。
その分資産形成のスピードも増すので、積極的にiDeCoも利用しましょう。
資産形成の目的が老後資金とはっきりしている人
資産形成の目的が老後資金の確保とはっきりしている人は、iDeCoの方を優先しても良いと思います。
まとまった資産があるとすぐに使ってしまう人などにも、老後資産の形成のためにオススメです。
個人事業主
個人事業主の方は毎月の拠出金額が最大68,000円と非常に大きいです。
その分節税メリットが大きくなるので加入を検討する価値があります。
会社に属さない人は、基本的に将来受け取れる年金が国民年金のみです。
自分自身で将来に備えるために、年金を手厚くすることは大事なことだと思います。
ただしデメリットでも述べましたが、iDeCoは基本的に引き出せません。
流動性を考えれば、優先度は新NISAという人も多いと思います。
新NISAで投資してもまだ余裕がある個人事業主が、節税のためにさらにiDeCoを利用する形になるかもしれません。
すでにiDeCoを行なっている人の場合どうすればいいか
すでにiDeCoを行なっている人はどうすべきでしょうか。
掛金を停止してしまうことも考えられますが、停止しても60歳で引き出せるようになるまで事務委託手数料が毎月かかります。(毎月66円と少額ではありますが)
停止までせずに掛金を減らす程度で止める。
↓
節税のメリットをある程度受ける。
↓
手数料以上の利益を得ながらiDeCoでの投資を継続する。
ということを考えるのも手だと思います。
「掛金を最低額の月5,000円に減らして、差額分を新NISAに回す」
そうすれば節税のメリットも多少受けながら、新NISAへの投資も増やせます。
もちろん5,000円以上出して、節税メリットを増やしても構いません。
iDeCoは新NISAの次に考えるべき制度になってしまった
今回は
「今からインデックス投資を始める場合、iDeCoに加入するべきか」
について書いてきました。
加入すべき人は、新NISAの枠だけでは足りない、それだけ恵まれた状況にある人だけです。
私は、実家暮らしの利点を活かして今後もiDeCoをフル活用するつもりです。
それだけ新NISAが素晴らしい制度だということですね。
これからインデックス投資を始めたい人は、まずは新NISAの口座の利用を最優先で考えましょう。
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