始め方や考え方、著者の運用実績などインデックス投資まとめ

【新NISA】全世界株式で投資するなら素直にオルカン1本

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2024年から始まる新NISAに向けて、インデックスファンドのコスト競争が再び激しさを増してます。

ちなみに前回激しいコスト競争が起きたのは、つみたてNISAが始まった2018年前後でした。
その時勝者になったのが、現在人気のeMAXIS Slimシリーズです。

すでに低コストなインデックスファンドが出揃っている中、各社0.001%台の信託報酬値下げで凌ぎを削ってます。

特に激しい競争が起きているのが、全世界株式のインデックスファンドです。

全世界株式といえば、現状ではeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の1強状態です。

にしぐち

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Yearを4連覇している大人気のファンドで、オルカンの愛称でお馴染みです。

そんな絶対王者のオルカンに、まずアセットマネジメントOneが提供するたわら全世界株式が勝負を仕掛けました。

わずかな差とはいえ、オルカンよりも信託報酬を下に設定して単独最安値にしたため、インデックス投資界隈で話題になりましたね。

ただそれに対してオルカンは即座に5月11日からの対抗値下げを発表し、多くのインデックス投資家の期待に応えてくれてます。

そして今度は、日興アセットマネジメント、野村アセットマネジメントが勝負を挑んできました。

それぞれ
・TrasersMSCIオール・カントリーインデックス(以下トレカン)
・はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)
という全世界株式インデックスファンドを新規設定してきました。

この2つのファンドの特徴は異次元の信託報酬の低さです。

信託報酬が税込で0.05775%と、オルカンやたわら全世界株式(0.1133%)のほぼ半分という低コストを実現してます。

ただトレカンに関しては信託報酬の低さにカラクリがありました。

他のファンドが信託報酬に含んでいるコストを、他に回し信託報酬を安く見せる方法をとってます。

またはじめてのNISA・全世界株式インデックスに関しては7月10日からの運用開始のため、まだ詳しい情報が出てきてません。

そのため新NISAで買うべきファンドは、

「全世界株式なら素直にオルカン」

と考えてよさそうです。

2023年11月追記
オルカンも信託報酬を0.05775%まで対抗値下げしました。
やはり素直にオルカンを積み立てていけば良さそうです。

ちなみに今回はオルカンと同じ、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスに連動することを目的にしている全世界株式を比較してます。

アメリカのバンガード社が提供している全世界株式ETFのVTがベンチマークにしている、FTSE・グローバル・オールキャップインデックスに連動する全世界株式を購入したい人は、
・楽天・全世界株式・インデックスファンド
・SBI・V・全世界株式インデックスファンド

に投資しましょう。

ただし
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
FTSE・グローバル・オールキャップ・インデックス
2つの指数はほとんど同じ値動きなので、もはや好みの問題です。

目次

この記事の著者

にしぐち @13bluecolor

経済的自立を目指して2017年からインデックス投資を開始
現在2,000万円の資産を運用中
このブログでは主にインデックス投資と生活改善についての情報を発信しています

手数料の差はほとんど誤差の範囲

現在のインデックスファンドのコスト競争は、0.001%台のわずかな違いで競争しています。

下の図は現在の全世界株式の信託報酬を比べたものです。

信託報酬
eMAXIS Slim全世界株式0.1133%
たわら全世界株式0.1133%
TrasersMSCIオール・カントリーインデックス0.05775%
はじめてのNISA・全世界株式インデックス0.05775%

オルカンたわら全世界株式は、同じ信託報酬で全くの横並びです。

厳密にいうと、オルカンは純資産総額が5,000億円を超えた部分からさらに信託報酬が下がります。
そのため本当にわずかながら、たわら全世界株式よりも信託報酬が低いです。
(1,000万円の運用で、わずか数円の差です)

それに対してトレカン、はじめてのNISA・全世界株式インデックスの信託報酬は約半分の0.05775%です。

1000万円を運用していると仮定すると、年間でかかる信託報酬は、
オルカン…11,322円
たわら全世界株式…11,330円
トレカン…5,775円

はじめてのNISA・全世界株式インデックス…5,775円
となります。

この数字だけを見ると後から出てきた2つのファンドの低コストぶりが際立ちます。

にしぐち

そのため先にトレカンが発表された時、インデックス投資界隈で盛り上がりました。

しかしこの低コストにはカラクリがあります。

トレカンは、オルカンやたわら全世界株式が会社負担にしているコストを、ファンド負担にすることで信託報酬を下げています。

例えば、インデックスファンドは連動させる指数のライセンス料を払うのですが、これがファンド負担になってます。(オルカンやたわら全世界株式は信託報酬に含めてます)

そのため実際のコスト差が現状ではわかりません。

トレカンに投資をするのは運用が開始され、最初の運用報告書を見てからでも遅くないでしょう。

はじめてのNISA・全世界株式は最安値かもしれないがとりあえず様子見

一方で、はじめてのNISA・全世界株式インデックスの方は、指数のライセンス料などの諸経費をオルカンと同じように会社が負担するという情報が出ています。

現時点では実質のコストはわかりませんが、もしかしたら全世界株式で最もコストの低いファンドです。

うまく運用資金を集めることに成功すれば、オルカンのライバルになる可能性もありそうですね。

規模が大きいオルカンが無難

手数料ではほとんど差がありませんが、オルカンの大きな利点としてファンドの規模の大きさがあります。

ファンドの規模が大きければ、繰り上げ償還のリスクが低く長期間の運用を任せることができます。

下の図は、6月24日現在のファンドの純資産総額を比べたものです。

純資産総額
eMAXIS Slim 全世界株式1兆2258億円
たわら全世界株式67億円
Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス8億円

オルカンだけ段違いで規模が大きいです。

オルカンは今年の4月に、国内で2つ目の純資産総額1兆円越えのインデックスファンドとなりました。

これだけの純資産総額があれば、新NISAで購入して数十年保有し続けることに関して何も不安はありません。

一方たわら全世界株式は、純資産総額が67億円余りとなってます。

投資信託は100億円の規模を超えていれば、繰り上げ償還のリスクがほぼないと考えられます。

にしぐち

私がインデックス投資を始めた時は、低コストのファンドが登場したばかりだったので100億円を超えると安心した記憶があります。

一応今のペースなら、近い将来100億円には到達するでしょう。

なので、たわら全世界株式に投資する選択肢も悪くはありません。

ただわざわざオルカンを無視してまで、たわら全世界株式を購入するメリットがあるかというと微妙です

そしてトレカンはまだ純資産総額が8億円余りです。

発表直後は大盛り上がりでしたが、実質コストの件でケチがついたのが大きいですね。

運用開始後の資金流入は思ったほど伸びてません。

投資信託はスタートである程度資金を集められないと、その後の資金流入が厳しくなります。
みんな実験台にはなりたくないですからね。

はじめてのNISA・全世界株式インデックスは運用開始したばかりなのでまだなんとも言えません。
SBI証券でどれだけ資産を増やせるかが勝負です。

まとめ:インデックス投資は奇をてらう必要はない

今回は新NISAで全世界株式に投資するなら素直にオルカン1本の理由を書いてきました。

理由としては、
・手数料の差がほとんど誤差の範囲なので規模が大きいオルカンに投資しておけば良い
と考えてます。

インデックス投資は再現性の高いことが利点の投資方法です。

他の投資家と同じ指数に連動したファンドを買っていれば、同じ成果が得られます。

そのため無理に規模が小さかったり、実験的なファンドを買う必要はありません。

多くの人が投資しているファンド(オルカン)にそのまま乗っかってしまいましょう。

他のファンドがうまくいったらその時に乗り換えれば良い

今回の話は、「新NISAで購入するファンドをシンプルに1本で管理できた方がいい」という筆者の主観が入ってます。

にしぐち

1,800万円を1つのファンドで投資した方が、シンプルで管理が楽だと思ってます。

そういうのは気にしないという人は、
・たわら全世界株式
・TrasersMSCIオール・カントリーインデックス

・はじめてのNISA・全世界株式インデックス
がうまく軌道に乗った時に、積立設定を変えればいいでしょう。

ただ繰り返しになりますが、手数料の差はもはや誤差の範囲です。

オルカンの手数料が多少劣っても、積み立て続けて何も問題ないです。

関連書籍

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